好きなものに助けられる話 ブリグズビーベア

 先日、渋谷で「ブリグズビーベア」と言う映画を見ました。YouTubeで予告を見てからあのクマの愛らしさとどこかで見たような懐かしさが頭から離れず、ずっと気になっていた映画でした。

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        ↑ブリグズビーベアのポスター 右にいるのクマがブリグズビーベアで左が主人公のジェームス

 

 

どんな映画かというと

ジェームスは、外気から遮断された小さなシェルターで、両親と3人で暮らす25歳の青年。ドームの中から砂漠と化した地上を眺めるだけで、地下の生活が彼の全てだった。子どもの頃から毎週ポストに届く教育ビデオ「ブリグズビー・ベア」を見て育った彼は、今は「ブリグズビー・ベア」の番組研究に勤しむ毎日を送っていた。少し退屈でも、パソコンでチャットする友人や仲の良い両親と、平和な日々がずっと続くのだと思っていたある日、警察がジェームスを連れ去り、両親は逮捕されてしまう。
両親だと思っていた2人は、25年前にジェームスを誘拐し、隔離して育てていたのだった。突然訪れた「外の世界」に困惑するジェームス。本当の両親、高校生の妹と一緒に暮らすことになっても、テレビも見たことがなく、彼が両親だと思っていたテッドとエイプリル以外の人間に会ったこともないジェームスは、何もかも初めての体験で驚きの連続。「ブリグズビー・ベア」をジェームスの教育のためだけに作っていた2人は逮捕されてしまったため、今後新作ビデオが届かないことに落胆する彼だったが、妹のオーブリー、映画好きのスペンサーたちの協力を得て、自身で映画版「ブリグズビー・ベア」を撮り、その手でシリーズを完結させることを決意する。変わった環境で育ったジェームスの変人ぶりを受け容れてくれる仲間との出会いをきっかけに、次第に周囲はジェームスの純真さと素直さ、ものづくりに対する情熱に惹かれていく…。

映画『ブリグズビー・ベア』公式サイト から引用

 

 

しかし気にはなっていたものの上映館数が少なすぎる!!(都内でも2館しかない…)

一番近い上映館でも渋谷、現在自分が住んでいる千葉から渋谷まで行ってしまえば映画代より往復の交通費が高く付くため見るか否かは相当悩みましたが、直感でこれは劇場で見なければ損をしそうと思い見に行くことを決心しました。

 そうと決まれば即行動。大学の授業終わりに電車に飛び乗り渋谷に向かいます。

ギリギリに劇場のヒューマントラストシネマ渋谷に到着、平日の夜でしたが結構な人数がチケットカウンターに列をなしていました。大手シネコンに比べれば小さな劇場ですが清潔感があって、コンセッションのメニューが充実具合が凄い!!

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劇場限定のブリグズビークッキーシェイクなんてものをついつい頼んでしまいました。(アメリカの子どもがニコニコしながら飲むやつって感じの味で美味しいです)

 

シアターに入ると予告が流れていました。この予告も大手ではあまり流れないような映画でワクワク。いくつか気になる映画に目星をつけながらもいよいよ本編。

結論から言えばこの映画を劇場で見て正解でした。

何というか凄く軽いタッチで、笑えるところも多く、だけど感動できる。

笑いながら涙が出てくるような映画でした。

この映画の何が凄いかというと「すごい嫌な奴や悪いやつが出てこない」という点です。

厳密に言えば見た人の立場や感情によって共感できる登場人物や嫌な奴が変わってくる。そんな印象を受けました。

しかし、この映画に出てくる登場人物のほとんどの行動や発言は間違ってはいないことが多く(偽の両親が誘拐をしたことや法律的にアウトなことは別として)印象が見た人の感情によって変わるそんな映画でした。

例えば、自分の夢や趣味にまっすぐな人であれば主人公のジェームス寄りになるし、

自分が子どもを持つ立場であれば本来の両親気持ちが痛いほど分かるはず。

そんなそれぞれの思いを持った登場人物も魅力な作品で、主人公のジェームスのピュアさやまっすぐさも素晴らしいのですが、特に素晴らしいキャラがジェームスを誘拐した事件を担当していた刑事でグレッグキニア演じるヴォーゲル刑事。学生時代に演劇をやっていて、ジェームスのあること言葉に触発されジェームスの映画作りに協力していくうちに、自らの俳優魂に火が付いてくると言う役どころなんですが、このヴォーゲル刑事が素晴らしいのなんの!!主人公に協力しながらも、かつての自分の夢にも挑んでいく姿が格好良くもユーモラスで彼が台詞を言うたびに劇場では笑い声が響いていました。

また、ジェームスを幼い頃に誘拐し育てた偽の父、テッドを演じるのは「スターウォーズ」のルーク役でおなじみのマークハミル。このジェームスも中々良いキャラで、誘拐犯とはいえなんとも言えない哀愁がたまらないキャラで、ジェームスのある要望を叶えるシーンがあるのですが、このシーンがなんとも言えない良いシーン!!

 

こんな多彩なキャラに加え、ストーリーも素晴らしく、個人的にはいわゆるオタクでアル私の心にはジェームスの一つのことに執着しつつもまっすぐ進んでいく姿は胸を打つものがありました。

上映時間は約1時間半ぐらいで、普通の映画より若干短いので「都合よくね?」と思うシーンも多々ありますが、そんなことがどうでも良くなるぐらい素晴らしい映画でした。夢を追いかける人、悩む人、子育てをする人、好きなものを追いかける人。色々な人にお勧めの映画です。

皆さんも是非この「ブリグズビーベア」ご覧になってはいかがでしょうか?

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brigsbybear.jp